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omoi

歳月を重ねてじんわり浸み出す魅力があるように、
世代を超えて永く愛され続ける我が家であって欲しい。
原点となるのは居心地のいい場所。
言葉は簡単だけれどお手軽には手に入らないプライスレスな世界だ。
1000坪の広大な土地があれば易しいけれど、
その代わりにたっぷり時間をかけて創造力で勝負する。

基本は3つ。
「空間の形とつながり」
「光と風と外部空間の取り入れ方」
「街なみとの整合性」

デザインの意図が伝わるように造られた場所は、
初めての空間体験で人の心を揺さぶる。
その記憶を出発点として我が家への愛情を育んで欲しい。
家族の歴史のヒトコマとして。
私たち設計者はそんな想いで創りつづけている。
アパートをサイズアップしただけの空間では勿体なさすぎるよ!!!

kosei

「これと同じ家をお願いします」
隣の土地に建てるわけではないので「かぶらない」。
そんなある意味大人な要望をする人もいないわけではない。
あえて同じ家を造ることも面白いトライかとは思う。
しかし、敷地条件や暮らし方はそれぞれに違う。
自ずと異なる計画になる方が自然だ。
それらのニュアンスを読み解いて、
独自のアイディアを提案するのが設計者の役割である。

一方、田んぼを埋めたてて大量に供給される50坪の新規分譲地。
同じような敷地条件に似通った間取りの要望。
さらには究極的に平準化された住宅建材の規格。
ここでは、他と違う必然性がない。
ただ、隣と同じデザインでは、、、という
「かぶらない」ためのささやかな抵抗の痕跡を残すのみ。

shikii

そのうちに住宅もネットで買えるようになるのだろう。
住みたい街を入力して土地とセットで検索。
間取り・外観・壁紙とフローリング・設備機器などをパックメニューの中から選択。
カートに入れてレジに進み、支払い方法を決めたら手続き完了。
3ヶ月後に引っ越せますとメールが届く。
こんな感じだと設計料はいらないのかもしれない。
設計していないのだから。

さすがに設計が建築工事費に含まれるボランティア業務と考える人は少なくなってきた。
とはいえ、戸建住宅の設計料に対する一般的な認識はまだまだ浸透しきれていない。
国交省からガイドライン(※)は出ているのだが、これを正直に適用できれば設計事務所の未来はバラ色である。
今のところ相場というものがあるとすれば工事費の8~12%この位の数字のように思う。
年間何棟設計すれば生きていけるのか。

※国交省告示15号による150㎡の木造住宅の設計業務量は1070時間とされている。これに担当者の給料の時給相当額の2倍(事務所経費など分)をかけて、、、となっているが恐ろしくて計算できない。

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