場所のちから
地鎮祭では「ここを”うましところ”とさだめて、、、」と祝詞が奏上される。
しごくありふれた場所であっても、どこかに何か特徴とよべるところはあるもので、なかなかたくみな言い回しだなと常々思っていた。
さてここは目の前に広がる自然公園と池を借景として取り込める場所。
180度のパノラマはその奥行きと相まって、「離宮」のイメージ。
時間の流れに寄り添える、まぎれもなく「うましところ」である。
こんな場所はめったに探し出せるものではないけれど、家の形や空間はさておいて、まずは土地探しに真剣に取り組むことが家づくりを成功させるひけつだと思う。
順序としてはあたりまえのように聞こえるけれど、意外とこれがいちばん厄介だったりする。かたちが無いもの故、想像力をフル回転しないと見えてこないその場所の可能性。
自分達にとっての「うましところ」とは、、、。
生活の利便性と自然環境、地価と広さの関係、等々。
膨らませた夢と現実の条件に向き合い重要な決断をせまられる。
ここが一番の肝なのである。