23 土手下のスキップフロア

減築して次の世代に繋ぐ

▪️100坪ほどの土地に親世帯の住宅が建っていた。
3世代が住まうために必要だったその家は、幾度かの増築を重ねて、敷地いっぱいに広がっている。

しかし代が替わり、子供たちも独立。
ほとんど利用しない部屋が過半を占めるようになっていた。
それらを解体・減築し、空いた土地に子世帯の住まいを別棟で新築する計画である。

ロケーションは旧商店街のはずれ、東側に道路、西側で河川敷に接する。
河川敷の土手は散策路として整備され、2M弱の高低差があるものの、景観的には贅沢な環境である。

建築はその敷地のポテンシャルに従い主要室は2階とした。
スキップしながらリビング、ダイニングスペースへ至り、そこで河川敷の景観と出会うしつらえになっている。

また、減築で生まれた残地は細長く、3.18M×16.4Mの超スリムなボリュームを角度を振って配置した。
親世帯との間に共有の庭を生み出すための操作である。

▪️旧市街地の空洞化や空き家問題が深刻さを増している。

それらの利活用策として都市からの移住者を呼び込もうといろいろな公的助成策も取られてはいる。
しかし本来はそこで住み継いでいくにこしたことはないのである。
今回の計画のように減築によって子世代の建築用地を生み出したり、あるいは隣の土地を買い取るなど、当事者が自ら次の世代に住み継ごうとする意志に対してこそ手厚い助成制度を各自治体が用意する必要があると思う。

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