汐留ミュージアムで開催中の「白井晟一展」をみてきました。
あらためて空間や造形にこめられた精神性の高さに感動。
ほんのすこしだけれど、俗世の垢を洗いおとせたような気がします。
また今回の展示では、たくさんの図面(原図)も見る事ができます。
とてつもなく美しい、オーラを感じる図面です。
むろんプレゼン用の計画図じゃなく、トレペに鉛筆描の「実施図」。
まさに、建築をつくり上げる意思が図面に表現された感じでした。
学生のとき、白井の代表作「呉羽の舎」の図面をひたすらコピー(オリジナルを模写)するという課題がありました。どこか、仏典の写経に通じるものがあったのか、講義では伝えられない大切なものを、しらずしらず身につけていけたように思います。
それにしても昨今は、大工をはじめとする職人の技術継承について偉そうな事をいっている割に、自分たちの問題として、気持ちの入った図面を描く技術はどこへいってしまったのでしょう。