住宅設計雑感(01地域の環境と住宅の緑化)

設計室のある加茂では、街のどこにいても周囲の山の緑が目に入る。
北越の小京都と呼ばれる所以である。
しかし、本家京都もそんな傾向があるように思うのだが、まちなかを積極的に緑化していこうというモチベは低い。
もともと自然豊かな土地柄で暮らしていると、建て込んだまちなかにわざわざ樹を植えなくても、身近な緑化として鉢植や坪庭などで間に合ってしまうのか。
一方、田んぼや古い屋敷跡などを開発したいわゆる分譲地では、そうは言っていられない。
もともとそこにあった自然を記憶として継承するような、ゆたかな街づくりを目指す積極的な努力が必要だ。
一区画40坪では2区画買わないと庭らしいスペースを確保するのは難しいが、まちなみ形成への参加意識や建て方の工夫ではんなりとした居心地の良い場所はいくらでも生みだせる。建築家や、家を造り売っている側の責任は重い。商売のネタとして、無垢材だ塗壁だとプライベートな部分での自然志向ばかりを煽っている場合ではないはずだ。
もっとインディビジュアル(※)な部分で自然やまちなみへの配慮を示したい。
個人の住宅だからこそ、如実に住み手や設計者の品格がにじみでるように思うのだが。

※:日本語では「個人的な」と訳されるが、建築の世界では「周辺環境に影響を与える個人所有物」に対する概念。例えば建物の外観や看板は個人のものである一方、景観形成という意味で社会的な責任も負っている。某漫画家の自邸が論争になった事もある。

ps. 7月末で一旦終わったエコポイント。再開のあかつきには、ぜひ「植樹」へのポイント付与を望み
  ます。

このくらいの関係でありたい。
悲しいけれど、かっての屋敷森の記憶は継承されないだろう。

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